収穫されたばかりの平成23年産米の店頭価格が、昨年に比べ10%程度値上がりしている。東京電力福島第1原発事故の放射能汚染による供給不足が懸念され、卸業者が新米を買い集め、取引価格が上昇したためだ。ただ、12日に福島県の全市町村で放射性セシウムが国の暫定基準値を下回り、出荷可能となるなど、コメ不足の心配は薄らいでおり、今後、値下がりに転じるとの見方が多い。
首都圏の食品スーパー「いなげや」は、2千円前後で販売している5キロ入りを昨年に比べ100~300円値上げした。サミットも昨年に比べ10%程度の平均200円ほど引き上げたという。
一方、イトーヨーカ堂は昨年並みで販売している。卸業者と長期契約を結んでいるほか、農家からの直接仕入れでコストを圧縮できるためだ。ただ、こうした対応は大手にしかできない。東京都品川区の米穀店主は「仕入れ価格が15~20%上がっている。店頭価格にはそのまま反映できないが、富山県産コシヒカリ5キロは昨年の2325円から2625円に1割強値上げせざるを得なかった」と、苦しい胸の内を明かす。
値上がりは、東日本大震災直後に消費者による非常用のコメの買いだめが起き、卸業者の在庫が少なくなったうえ、原発事故で安全なコメが確保できなくなるとの不安から、卸業者がいっせいに調達量を増やしたことが原因だ。
全国農業協同組合連合会(JA全農)によると、今月11~16日分の新潟県産コシヒカリの農協と卸業者の取引価格は、前年同期比16%高の60キロ当たり1万7800円だった。福島県産コシヒカリも18%高の1万5800円で、心配された価格下落は起きていない。
ただ、農水省によると、23年産米の全国の作況指数は平年並みで予想収穫量は約816万トンあり、需要見通しを11万トン上回っている。放射性セシウム検査でも国の暫定基準値を上回ったコメは見つかっておらず、業界関係者からは「在庫がだぶつき、逆に急落しないか心配」との声も出ている。
首都圏の食品スーパー「いなげや」は、2千円前後で販売している5キロ入りを昨年に比べ100~300円値上げした。サミットも昨年に比べ10%程度の平均200円ほど引き上げたという。
一方、イトーヨーカ堂は昨年並みで販売している。卸業者と長期契約を結んでいるほか、農家からの直接仕入れでコストを圧縮できるためだ。ただ、こうした対応は大手にしかできない。東京都品川区の米穀店主は「仕入れ価格が15~20%上がっている。店頭価格にはそのまま反映できないが、富山県産コシヒカリ5キロは昨年の2325円から2625円に1割強値上げせざるを得なかった」と、苦しい胸の内を明かす。
値上がりは、東日本大震災直後に消費者による非常用のコメの買いだめが起き、卸業者の在庫が少なくなったうえ、原発事故で安全なコメが確保できなくなるとの不安から、卸業者がいっせいに調達量を増やしたことが原因だ。
全国農業協同組合連合会(JA全農)によると、今月11~16日分の新潟県産コシヒカリの農協と卸業者の取引価格は、前年同期比16%高の60キロ当たり1万7800円だった。福島県産コシヒカリも18%高の1万5800円で、心配された価格下落は起きていない。
ただ、農水省によると、23年産米の全国の作況指数は平年並みで予想収穫量は約816万トンあり、需要見通しを11万トン上回っている。放射性セシウム検査でも国の暫定基準値を上回ったコメは見つかっておらず、業界関係者からは「在庫がだぶつき、逆に急落しないか心配」との声も出ている。
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