2011年10月19日水曜日

松方弘樹・水野美紀"暴排条例"でテレビ追放! その裏にやはり「バーニング」の影?



芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
 先週発売の写真週刊誌「フライデー」(講談社)に「NHK紅白歌合戦出場者マル秘リスト独占入手!暴交遊を身体検査された歌手たち」という記事が掲載された。このリストは、あるNHKのプロデューサーが制作したものだというが、多くのベテラン歌手や演歌歌手について、暴力団と交際があることをにおわせる記述がされていた。だが、親しい警視庁のマル暴担当の刑事は筆者に「我々が知らないことばかり。どこで調べたんですかね」と首をかしげた。
 東京都暴力団排除条例が施行される前から、メディアでは、暴力団と黒い交際がある芸能人の名前が取り沙汰されてきた。また、テレビ界では"芸能界浄化作戦"なるものが水面下で展開されているというが、筆者にすれば、それらは眉唾のような気がしてならない。本当に浄化すべき点に踏み込んでいるのか、という疑問があるからだ。

 一部で報道されたが、フジテレビが俳優の松方弘樹を暴排条例に抵触しかねない危険人物として、極秘に使用禁止の通達を出したという。続いて日本テレビが、女優の水野美紀に関して、同じ理由で使用禁止の通達を流したそうだ。テレビ局がナーバスになっている問題だけに、2人は事実上テレビ界から追放されたといっていいだろう。だが、果たして、テレビ局に特定の芸能人を"出入り禁止"にするだけの調査能力があるものなのかと疑ってかかっていたら、案の定、それらの情報は芸能プロからの提供されたものだったということが分かった。しかも、その芸能プロは、フジと日テレに絶大な影響力を持つ、大手プロダクション関係者だという。
 松方と水野の共通点は、テレビ局にも甚大な影響力を持つ大手芸能プロ「バーニングプロダクション」から独立していることだ。松方は今年8月にバーニングから独立したあが、事務所との間に金銭トラブルを抱えていたといわれ、円満独立ではなかった。水野も05年に事務所の反対を押し切って独立したことで、フジテレビの人気ドラマ『踊る大捜査線』のレギュラーからも外され、一時芸能界から干されていた時期があった。
 松方に関しては、以前から、暴力団幹部の主催のパーティーに出席したビデオが存在したり、黒い交際のウワサは絶えなかった。だが、そのビデオには他の芸能人も映っていたし、暴力団との親密交際をウワサされる芸能人は数知れない。水野に関しても、干されていた時に知人を通じて、九州の暴力団関係者を紹介されたという話が出回った時点で、仕事に対する嫌がらせがピタッと止まったという。
 またその後、水野には暴力団に近いという俳優Tとの熱愛のウワサがあったが、今は関係がない。もちろんそれ以降、暴力団との交際のウワサは聞かない。松方にしても、最近、黒い交際のウワサは聞かなくなった。筆者が知る限り、当局もこの2人を暴力団との密接交際者として認定しようという動きはない。そんな2人をフジと日テレは芸能プロ関係者からの情報を鵜呑みにして、テレビ界から追放した。そこに、真実性や公平性はあるのだろうか。
 前述した「マル暴交遊を身体検査された歌手たち」というリストについても、何の根拠もない歌手の情報が入っている。NHKは『紅白』の選考に関して、社会部記者総動員で調べていると言ってるらしいが、暴排条例を担当する警視庁組織犯罪対策3課の関係者はリストを見て、「暴力団との交際者として聞いたことがない歌手の名前も挙がっている。濡れ衣を着せられている人もいるのでは?」と同情するほどだ。
 特定の芸能人を「干してやりたい」という芸能関係者の思惑で情報が操作され、"芸能界浄化作戦"の一環に利用されたら、人権侵害にもつながりかねない。NHKや民放は出演者の身体検査をする前に、芸能プロとの癒着体質を検査し、浄化することが先決のはずだ。

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